2011年08月28日

妙な爽快感が戻ってきた

クレイジーハニー
作・演出 本谷有希子
出演 長澤まさみ/成河(ソンハ)/安藤玉恵/吉本菜穂子/リリー・フランキー/
中野麻衣/坂口辰平/太田信吾/札内幸太/池田 大/中 泰雅/北川 麗/鉢嶺杏奈/加藤 諒/清水葉月

個人的には、本谷有希子独特の「破滅美」を新しいシチュエーションで出してもらえたということで、とても満足できる脚本。長澤まさみ扮するケータイ小説作家のファンを囲む出版記念会(?)のトークショーの1日(夜〜始発まで)の出来事を濃厚に描きだしている。これまでの本谷有希子の作品の中でも、一度も上演時間中に時計を見ることがなく、一気に引き込まれた秀作ではないだろうか。

最近あった大学院時代の研究室のメンバーの集まりで、教授が「バフチンのカーニバル」について議論をされていらっしゃったが、この本谷作品こそカーニバル理論にふさわしいものだと、つくづく感じる。どうしようもない状況、精神的な破たん、それでも生き続けるために自分の無様な姿を笑い、そういった自分をさらに卑下し、でもまた笑う‥という、苦境を乗り越える鍵が、彼女の作風にはあると思う。

それにしても『クレイジーハニー』なんて、本谷作品のコンセプトのようなタイトルだ。他になかったのか?という気もしないでもないけど‥

はじめて長澤まさみという女優をまじまじと見たが、こんなに大柄でモデル体型だったとは全く知らなかった。初舞台とあってか、他の人がメインアクトしている中では、やや集中力を欠くところも感じられ、テンションの維持には少し課題が残るような印象も受けたが、やはり華がある。

最近いろいろな芝居に出ているリリー・フランキーのオカマは、はまり役。ワハハの梅ちゃんのような風貌に、美輪明宏のような感じで、安定した感じで観られた。成河、安藤玉恵、吉本菜穂子はいつものごとく。他の脇役陣は、すべてワークショップ・オーディションで選ばれたらしいが、リアリティがあり、良い人選をされたなと感じる。

posted by 4430516 at 02:53| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画・芝居とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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